
インサイドセールスとは?メリット・仕組み・導入のポイントをわかりやすく解説
目次[非表示]
- 1.インサイドセールスとは?基本概念と注目される背景
- 1.1.インサイドセールスの定義と登場背景
- 1.2.なぜ今インサイドセールスが注目されているのか?
- 1.3.オンライン商談・DXとの関係性
- 2.インサイドセールスの役割
- 2.1.見込み顧客の育成(リードナーチャリング)
- 2.2.見込み顧客の選別(リードクオリフィケーション)
- 2.3.アポイント獲得
- 3.インサイドセールスの仕組みと業務プロセス
- 4.フィールドセールスやテレアポとの違いは?役割の比較で理解する
- 5.インサイドセールス部門を設置する主なメリットと導入効果
- 5.1.商談創出の安定化と効率化
- 5.2.営業プロセスの分業による生産性向上
- 5.3.働き方の柔軟性(在宅・リモートとの相性)
- 6.インサイドセールス導入時に抑えておくべき3つのポイント
- 7.よくある失敗例とその回避策
- 8.まとめ
- 9.インサイドセールス導入に強いセールスリクエストの特長とは?
- 9.1.セールスリクエストとは?
- 9.2.支援スタイルと提供価値
- 9.3.実績・導入企業の声
- 9.4.問い合わせ前に知っておきたい支援内容と対応範囲
インサイドセールスとは?基本概念と注目される背景
インサイドセールスの定義と登場背景
インサイドセールスとは、対面ではなく電話・メール・オンライン商談ツールなどを用いて、遠隔で営業活動を行う手法です。従来の訪問営業(フィールドセールス)とは異なり、物理的な移動を伴わずに、見込み顧客への情報提供や関係構築、商談化を担います。
この手法は、主に米国のSaaS業界などを中心に広がり、日本でもBtoBビジネスにおける業務効率化・営業生産性向上の観点から注目され始めました。特にリード(見込み顧客)を継続的に育てる“ナーチャリング”に適しており、マーケティング部門と連携した新しい営業スタイルの中核とされています。
なぜ今インサイドセールスが注目されているのか?
近年、営業現場では以下のような課題が顕在化しています。
- 商談獲得までの工数が多く、営業効率が上がらない
- 人材不足により営業活動の分業が求められている
- DX(デジタルトランスフォーメーション)推進に伴い、営業も非対面化が進んでいる
これらの課題を解決できる手法として、インサイドセールスが再評価されているのです。特にSaaS、IT、人材、教育系など無形商材を扱う企業での導入が進んでいます。
オンライン商談・DXとの関係性
インサイドセールスは、ZoomやGoogle Meet、CRM/SFA(営業支援)ツール、マーケティングオートメーション(MA)などと密接に連携します。これにより、営業活動の「見える化」「記録・分析」「効率化」が可能になります。
企業のDX推進において、単なるITツールの導入だけでなく、業務プロセスそのものの最適化が求められる中、インサイドセールスは営業部門の変革に不可欠な存在となっているのです。
インサイドセールスの役割
見込み顧客の育成(リードナーチャリング)
インサイドセールスの重要な役割のひとつが、見込み顧客(リード)の育成です。問い合わせや資料請求をしただけの顧客は、すぐに商談に進むわけではありません。そこで、インサイドセールスが定期的に連絡を取り、課題の深掘りやタイミングの見極めを行います。
この「リードナーチャリング」によって、信頼関係を構築し、将来的な商談化の可能性を高めていきます。
見込み顧客の選別(リードクオリフィケーション)
すべてのリードに均等に営業リソースをかけるのは非効率です。インサイドセールスは、顧客の情報収集フェーズ・導入意向・決裁権の有無などをヒアリングし、商談に進む可能性が高い見込み顧客を絞り込みます。
このプロセスを「リードクオリフィケーション(選別)」と呼び、営業の生産性を大幅に高めるうえで欠かせません。
アポイント獲得
インサイドセールスがナーチャリングとクオリフィケーションを行った上で、フィールドセールス(外勤営業)やオンライン商談部門にバトンを渡すための“架け橋”となるのがアポイント獲得です。
適切なタイミングで質の高い商談を創出することで、フィールドセールスは本来の役割である「クロージング」に専念できます。
インサイドセールスの仕組みと業務プロセス
THE MODELとは?営業活動を分業化するBtoBビジネスの常識
インサイドセールスの導入・運用を語る上で欠かせないのが「THE MODEL」という考え方です。これは、営業活動を「マーケティング → インサイドセールス → フィールドセールス → カスタマーサクセス」の4つの機能に分業する手法です。
THE MODELは、2000年代初期にアメリカでその原型が作られたといわれており、日本国内へ浸透したのは、2019年に発売された福田康隆氏の書籍『THE MODEL』で紹介されたことがきっかけだと考えられています。その後、新型コロナウイルス感染症(コロナ)の拡大による外出自粛も相まって、加速的に普及しました。
THE MODEL型におけるインサイドセールスの役割
THE MODELでは、インサイドセールスは「マーケティングで創出したリードの絞り込みと商談創出」を担うポジションです。フィールドセールスが案件を効率よくクローズできるよう、事前準備を整える前線部隊として機能します。
結果として、営業のボトルネックを解消し、スピーディな売上獲得につながるのです。
SFA/MAツールとの連携による効率的な業務設計
インサイドセールスのパフォーマンスを最大化するには、SalesforceやHubSpotなどのSFA(営業支援ツール)や、Account EngagementやMarketoといったMA(マーケティングオートメーション)との連携が欠かせません。
これにより、リードの行動履歴やスコアリング情報をリアルタイムに確認でき、的確なアプローチが可能になります。
フィールドセールスやテレアポとの違いは?役割の比較で理解する
フィールドセールスとの違い:目的と対応フェーズの違い
インサイドセールスとフィールドセールスは、営業活動の「どのフェーズを担うか」という点で明確に役割が分かれています。
- インサイドセールス:見込み顧客の情報収集、関係構築、課題の把握、アポイント獲得まで
- フィールドセールス:商談での提案・クロージング、契約の締結、深耕営業など
このように、インサイドセールスは「商談化」までを担い、フィールドセールスは「受注獲得」を担います。役割を分けることで、両者の専門性が活かされ、営業全体の生産性が向上します。
テレアポとの違い:関係構築型 vs 数打ち型
よく混同されがちな「テレアポ」と「インサイドセールス」ですが、その目的と質には大きな違いがあります。
テレアポとインサイドセールスの主な違いを以下の表にまとめています。
テレアポ |
インサイドセールス |
|
目的 |
架電数・アポ数重視 |
顧客の育成・選別・信頼構築 |
アプローチ方法 |
一律スクリプトで大量架電 |
顧客の興味・行動に応じた対応 |
フェーズ |
受注確度を問わずアポ取得 |
商談化に近い確度の高いアポを設定 |
インサイドセールスは「顧客に寄り添い、長期的な信頼関係を築く」営業手法である点が特徴です。
マーケティング部門・カスタマーサクセスとの連携ポイント
インサイドセールスは営業部門だけでなく、マーケティング部門やカスタマーサクセスとも密に連携する必要があります。
- マーケティング部門とは、リード情報の共有やホットリードの判断基準(MQL化)などで連携
- カスタマーサクセスとは、既存顧客へのアップセル・クロスセルを見据えた情報共有
このように、インサイドセールスは「営業とマーケティングの橋渡し役」として、企業の営業活動全体の接着剤のような役割を果たします。
インサイドセールス部門を設置する主なメリットと導入効果
商談創出の安定化と効率化
従来の営業では、担当者の経験や属人的なスキルに依存してリード対応が行われがちでした。
インサイドセールスを導入することで、リード対応プロセスが標準化・仕組み化され、商談創出を安定的・効率的に行える体制が整います。
これにより、案件数・提案数の“波”が減り、営業活動の再現性と予測精度が向上します。
営業プロセスの分業による生産性向上
インサイドセールスの導入により、以下のように営業の負荷分散が実現します。
- アポ獲得はIS(インサイドセールス)担当が担う
- クロージングに専念できるFS(フィールドセールス)担当
この分業体制によって、各担当が本来の“得意領域”に集中できるため、営業全体の生産性が飛躍的に高まります。
働き方の柔軟性(在宅・リモートとの相性)
インサイドセールスは、電話・メール・オンライン会議を中心とした非対面営業のため、リモートワークと非常に親和性が高いのも特徴です。
地方人材の活用や、多様な働き方の実現にも寄与し、企業のDX推進や働き方改革の一環としても有効な手段といえるでしょう。
インサイドセールス導入時に抑えておくべき3つのポイント
導入前に整理すべきこと:目的・ターゲット・KPI
インサイドセールスを導入する際は、最初に「なぜ導入するのか」を明確にすることが重要です。以下の3点を整理しておきましょう。
- 目的:商談数の増加?営業効率化?リード育成?
- ターゲット:どの業種・企業規模・部門の見込み顧客に対応するか?
- KPI:架電数、アポ獲得率、商談化率など、何を成果指標とするか?
これらが曖昧なままだと、運用開始後に「何を達成すべきか」がブレてしまい、せっかくの組織が形骸化する恐れがあります。
必要な体制とスキルセット(人材配置と育成)
インサイドセールス担当者には、以下のようなスキルと資質が求められます。
- ヒアリング力:顧客の課題や検討状況を丁寧に引き出す力
- 関係構築力:信頼を築くためのコミュニケーション能力
- 情報管理力:CRMなどでの記録・分析・共有
また、営業やマーケティング、カスタマーサクセスと連携しやすい体制も整えておく必要があります。属人化を避け、仕組みとして回るチーム設計がカギです。
ツール・システム選定と評価軸
ツール選定は業務効率に直結するため、以下のようなポイントで検討するのが効果的です。
- CRM(例:Salesforce、HubSpot):顧客情報の一元管理と連携のしやすさ
- MA(例:Account Engagement、Marketo):スコアリングによる対応優先順位の明確化
- CTI・オンライン商談ツール:通話記録やリアルタイム分析との連携
ツール導入後は、どの指標をKPIとするかを事前に決めておくことで、定量的な成果評価とPDCAの運用が可能になります。
よくある失敗例とその回避策
インサイドセールスを「テレアポ部隊」にしてしまう失敗
「とりあえず架電数を増やす」という短絡的なアプローチは、インサイドセールスの本質を損ないます。数を打てば成果が出る時代ではなく、顧客に合わせた情報提供・課題ヒアリングが不可欠です。
解決策:KPIを“商談化率”や“ナーチャリング成功件数”などに設定し、質を評価する文化をつくる
他部門と連携できずに孤立するケース
マーケティングやフィールドセールスと情報が連携されていないと、顧客対応に齟齬が出たり、営業全体の最適化が図れません。
解決策:CRMを活用し、営業活動の可視化と共有を徹底する。定期的な部門間ミーティングも有効
KPI設計や評価軸が曖昧で属人化する問題
属人的な手法に依存したままでは、担当者が変わると成果が出なくなるリスクがあります。
解決策:業務プロセスを標準化し、評価指標をチーム全体で共有する。SFA・MAツールでデータを残す体制を
まとめ
インサイドセールスは、非対面での営業活動を通じて、見込み顧客の育成や選別、商談化を担う重要な役割を果たします。
営業の分業体制「THE MODEL」においても、マーケティングとフィールドセールスをつなぐ中核的な存在として位置づけられています。導入を成功させるには、「目的・ターゲット・KPI」の明確化、適切な人材と体制の整備、ツールの選定・活用、そして他部門との連携が欠かせません。属人化や“テレアポ化”といったよくある失敗を防ぐためにも、戦略的かつ仕組み化された運用が求められます。
こうした背景から、近年では専門性の高い外部パートナーと連携し、成果に直結するインサイドセールス体制を構築する企業も増えています。外部の専門パートナーも活用しつつ、よりスムーズかつ成果につながるインサイドセールス運用を実現していきましょう。
インサイドセールス導入に強いセールスリクエストの特長とは?
セールスリクエストとは?
セールスリクエストは、「コンサルティング領域にも強みを持つインサイドセールス代行会社 」として、市場調査・チャネル戦略・CRM構築を組み合わせ、企業の営業活動とCRM運用を一気通貫で支援。
セキュリティ体制も整備された、急成長中のプロフェッショナル集団です。
支援スタイルと提供価値
インサイドセールスの導入や運用を外部パートナーに委託する際、重要なのは「成果につながる支援かどうか」です。
セールスリクエストは、多用な業界のインサイドセールス支援を行っており、単なるアポ獲得に留まらず、商談化や受注に至るプロセス設計から伴走型でサポートする点が特長です。
セールスリクエストでは、以下のような価値を提供しています。
- 商材理解に基づいたスクリプト・トーク構成
- 顧客ごとの検討フェーズに応じたアプローチ戦略
- データに基づいた改善提案とPDCAの実行
実績・導入企業の声
セールスリクエストの支援を通じて、以下のような成果を挙げた企業が多数存在します。
- 大手IT企業:リード数増加による商談化率低下に悩むインサイドセールスチームに入り、社員同等のパフォーマンスを発揮。商談化率が139%改善。
- SaaS企業:商談獲得のためにアウトバウンドコールを実施、アポ率4%を達成。既存顧客への架電まで支援範囲を拡大した。
- 人材関連企業:BDRで3か月45件のアポ獲得
このように、成果につながる運用を実現しているのがセールスリクエストの強みです。
問い合わせ前に知っておきたい支援内容と対応範囲
セールスリクエストでは、以下のような幅広い支援を展開しています。
- インサイドセールスの戦略設計(KPI設計、セグメント設計)
- オペレーション代行(アポ獲得、ナーチャリング、クオリフィケーション)
- インハウス支援(内製化の支援や人材育成)
また、支援はすべて個社ごとの課題やフェーズに応じてカスタマイズされるため、「自社の状況でも効果があるか?」という疑問にも丁寧に応えます。