
営業リストは“静的な属性”から“動的な兆候”でつくる時代へ。
こんにちは。
セールスリクエスト代表の原です。
「業種×従業員規模だけでセグメントした営業リスト、精度甘くない?」そんな話を、最近よくしています。
営業の現場でよくあるのが、"静的な属性”だけで作られたリストを元に、数を撃っているパターン。
でもこれ、温度感のない企業にいくら提案しても、刺さらないんですよね。
営業リストの精度、「業種×従業員規模」だけじゃ甘いなと思ってる。
商談しても案件化しない理由の多くは、企業の温度感を無視して、静的な属性だけでリスト化しているケースが多い。
静的な属性とは?
企業の“変わらない情報”のこと。
例えばこんなものです。
業種(製造業、金融、小売など)
- 従業員数(51〜100名、301〜500名など)
- 資本金、所在地、設立年
- 売上規模、上場/非上場区分
こういったデータは、ホームページや法人データベースなどで簡単に取得できる“基本情報”ですが、「今、どんな課題があるか」や「どこに投資しているか」などの“温度感”まではわからないんですよね。
つまり──
静的属性だけでリストを組むと、「見た目は合ってるのに刺さらない商談」が増える。
動的な兆候とは?
これに対して、「動的な兆候」は企業の“今の動き”を捉える視点。
「なぜ今・なぜ自社か」という提案理由に直結します。
これは後で詳しく解説しますね。
つまり営業リストの選定には「Why Now・Why You」の視点が不可欠です。
例えばうちで重視してる観点だと
① DX・IT投資に前向きな兆候があるか
企業が今まさに「攻めの投資」をしているかどうかを見極める。
DX推進室やCDOの設置、Salesforce・HubSpotの導入など、明確な“行動”が出ている企業は、今こそ接触するタイミング。
DX推進室/CDOの設置
- グループ内でのSaaS導入歴
- SalesforceやHubSpot導入済み
→ 今まさに投資している企業を狙う。
② アーリーアダプターかどうか
新しいテクノロジーやプロダクトに対して、どれだけ前向きに時間とリソースを投下しているか。
PoCやβ版導入などの実績がある企業は、提案に対する反応も早い。
- スタートアップのPoC事例に登場している
- AI系・SaaS系のβ版導入実績
- 展示会・カンファレンスでの登壇や協賛
→ 新しいものに金と時間を投資する企業は話が早い。
③ 経営課題の逆算
経営が“今”取り組んでいる課題に、自社プロダクトがどう接続できるか。
中期経営計画やIR資料の中に、示唆が散らばっている。そこを拾えるかどうかで、提案の深度が変わってくる。
- 中計に「非連続な成長」「営業のDX化」などのキーワード
- 「攻めのIT投資」とかは最強ワード
→ 経営の注力テーマと自社プロダクトが接続しているか。
④ 人と組織の動きと採用情報
採用情報には、企業の“意志”が色濃く現れる。
どんな組織を強化しようとしているかを見ると、次に打つ戦略のヒントが見えてくる。
- 営業企画・営業戦略・セールスイネーブルメント部門の採用強化
→ 求人情報は、熱い、熱すぎる。
まとめ
静的な属性ではなく、動的な兆候・意志を捉える。
営業リストは「情報整理力」で商談の質が変わる。
今この瞬間に刺さる企業を見極めていくことが、大事だよなと思った次第です。
不定期で気が向いた時に更新していきますので、どうぞお付き合いください。
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