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スタートアップ初期に「営業代行を使うべきではない」と考える、たったひとつの理由


こんにちは。
セールスリクエスト代表の原です。

スタートアップの立ち上げ期。
「限られた時間で成果を出すために、営業代行を活用して一気に商談をつくりたい」と考えるのは、ごく自然な判断です。

ですが、私たちセールスリクエストでは、シード期のスタートアップからのアウトバウンド支援のご相談は、原則としてお受けしていません。

これは冷たさではなく「営業代行が機能するフェーズ」と「事業が今いるフェーズ」との間に、構造的なズレがあると考えているからです。

この記事では、

  • なぜ初期フェーズで営業代行が成果につながりにくいのか
  • そしてそのフェーズで、本当に投資すべきことは何か

についてお伝えします。

なぜ営業代行が“効かない”のか?──スタートアップ初期における3つの構造的ズレ

1.KPIと市場のギャップにより、期待値がズレる

「最初の数件は知り合いに売れた」
「業界の人からは高評価をもらった」

このような初期の手応えをもとに、営業代行にも同じ成果を期待してしまうケースは少なくありません。

しかし、営業代行の現場では、コールドスタート前提のアプローチが基本。
関係性も文脈もない中で、ゼロからの接点創出が求められます。

その結果、「思ったより成果が出ない」「費用対効果が合わない」と判断され、早期終了につながってしまう──このパターンが非常に多いのです。

2.限られたリソースで、優先順位を誤りやすい

スタートアップの立ち上げ期において、営業代行に数十万〜数百万円の予算を投下するのは、なかなか重たい決断です。

このフェーズでは「数字を出すこと」よりも、「勝ち筋を見つけること」がはるかに重要。

紹介・SNS・コンテンツ発信など、確度の高いチャネルへの投資や行動に注力する方が、圧倒的に費用対効果が高いのです。

3.勝ち筋が見えた頃には、予算も熱量も尽きている

営業代行によるアウトバウンドは、短期的な“即効性”よりも、ナレッジの蓄積によって精度を高めていく“反復型”の施策です。

ところが、立ち上げ期では「やっと感触がつかめてきた」頃には、予算や社内の意思決定スピードの都合で打ち切られてしまう──というのが典型的な失敗パターンです。

本来ならここから伸びるのに。その芽が摘まれてしまうのは、本当に、もったいない。

スタートアップ初期にこそ、まずやるべき3つのアクション

① 代表・事業責任者による「発信」

X(旧Twitter)やLinkedInを活用し、
「なぜこの事業をやっているのか」
「どんな顧客課題を解こうとしているのか」
といったストーリーを発信してみてください。

これは単なる広報活動ではありません。
あなたの想いや課題意識が届けば、それだけでリードや紹介、採用候補者との接点が自然と生まれてくるのです。

フォロワー数ではなく、刺さる人に届くかどうか。
これが、初期フェーズで最も大切なマーケティング活動だと私は考えています。

② 自ら手を動かす「アウトバウンド」

営業代行に依頼する前に、まずは自分でアウトバウンドを経験してみることを強くおすすめします。

  • どんな企業に響くのか
  • なぜ断られるのか
  • どうすれば会ってもらえるのか

こうした一次情報は、のちのち営業を組織化・外注化するときに、必ず役立ちます。
むしろこの体験なしに、正しい依頼や正確なKPI設計はできません。

③ 外部ネットワークとの「接続」

予算をかけずに、かつ“熱量のある顧客”と出会うなら、下記のようなパートナーシップを試してみるのも効果的です。

  • 信頼できる個人ネットワークからの紹介
  • 近しい顧客層を持つ企業との共催セミナー
  • 元同僚とのゆるやかな提携・協業

コストをかけず、反応のよいリードを得られるチャネルは、実はこうした“人と人”のつながりの中にあるのです。

営業代行を使うのは、勝ち筋が「見えた後」でいい

営業代行を本格的に活用すべきタイミングは、以下のような条件がそろったときです。

  • 顧客ターゲットが絞れてきた
  • メッセージの刺さり方が見えてきた
  • 自分で一定の成果が出せる状態になっている

この段階に至ってはじめて、「再現性のある営業プロセス」として外部化・スケールが意味を持ちます。

最後に──焦らず、自ら“仮説”に向き合ってください

営業代行は“魔法の杖”ではありません。
むしろ、事業側が持つ一次情報や仮説の質が、アウトバウンド施策の成果を決定づけると言っても過言ではないのです。

「早く成果を出したい」
「いま動かないと競合に負けるかもしれない」

その気持ちは、私自身、何度も味わってきました。
でも、そんなときこそ焦らずに、まずは自分の足で仮説をぶつけてみてください。

それが、遠回りのように見えて、実はいちばんの近道です。

もしシリーズA以降で「そろそろ営業を型化したい」「インサイドセールスを立ち上げたい」とお考えでしたら、私たちセールスリクエストにぜひご相談ください。
立ち上げ期に培った知見を活かし、貴社の成長に最適な伴走をさせていただきます。


不定期で気が向いた時に更新していきますので、どうぞお付き合いください。

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