
新規事業における市場啓蒙フェーズを打開する商談獲得スクリプト1選 ― インタビュー型アプローチのすすめ ―/原ブロVol14
こんにちは。セールスリクエスト代表の原です。
スタートアップや新規事業の立ち上げにおいて、最初に直面する壁のひとつが「商談をどう作るか」です。
特に市場啓蒙フェーズでまだないカテゴリとして成立していない製品を販売していくには、顧客の課題認識がまだ十分に醸成されておらず、従来型の商談スクリプトではなかなか響かないことが多いのが実情です。
課題喚起型スクリプトの限界
従来は「〇〇の課題ありませんか?」という切り口で商談打診を行うケースが一般的でした。 しかし、市場が成熟していない段階では「特に困っていません」「まだ必要性を感じていません」といった反応で終わってしまうことが大半です。 この「課題喚起型」は、顧客がすでに課題意識を持っていることが前提のアプローチ。市場啓蒙段階では、この前提自体が成り立たないのです。
インタビュー型アプローチという選択肢
ここで有効なのが「インタビュー名目」での商談打診です。 具体的には次のような流れになります。
・打診トーク例
「〇〇の業務におけるAI活用について、現場でどのように捉えられているかインタビューさせていただきたいのですが」
相手にとっては「売り込み」ではなく「知見共有」や「調査協力」として映るため、心理的ハードルが大幅に下がります。 さらにインタビューの最後に、
「実は弊社でも〇〇というプロダクトを提供していまして、もし差し支えなければ率直なフィードバックをいただけますか?」 と自然に繋げることで、プロダクト紹介と意見交換までスムーズに展開できます。
インタビュー型のメリット
商談機会のハードルが下がる
「協力」や「意見交換」であれば応じやすい。顧客理解が深まる
インタビューを通じて顧客の一次情報が得られる。プロダクト改善につながる
フィードバックをその場で得られるため、市場とのギャップを修正できる。信頼関係の構築
「共創」の文脈が自然に生まれ、啓蒙と関係づくりが同時に進む。
まとめ
市場啓蒙フェーズにおける商談獲得は、
「課題喚起 → 商談」ではなく「インタビュー → 共創 → 商談」 という流れにスクリプトを変えることが成功のカギとなります。
スタートアップや新規事業を立ち上げている方は、ぜひこの「インタビュー型アプローチ」を取り入れてみてください。 売り込みの色を薄めることで、むしろ商談のチャンスが広がり、プロダクトの磨き込みにも直結するはずです。
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