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なぜ日本ではRevOpsやGTM Engineerが普及しないのか。

こんにちは。セールスリクエスト代表の原です。 

日々様々な企業のBtoB営業支援に入っている中で思ったことをつらつらと書いていきます。

本日は『GTM Engineer』について

営業支援をしている中で、BtoB海外トレンドもAIのおかげで早くキャッチアップできるようになりました。
その中で、気になったのが「GTM Engineer」という職種がUSで急速に注目されていること。

営業、マーケティング、CRM、AI、APIを組み合わせ、営業の仕組みそのものを設計・自動化する役割です。

「日本でもこれからこの流れは来るのかな」と思い調べてみました。

しかし、営業支援をしている弊社が向き合う顧客や見込み顧客・展示会で様々な企業と話していると、少し違う景色ではあります。

結論から言うと、日本企業の多くにとって、GTM Engineerが必要になるのはまだまだ先だと思います。

理由はシンプルで、営業組織の成熟度が違うからです。

営業組織の成熟度は4段階ある

私は営業組織には4つのフェーズがあると考えています。

フェーズ1:営業が属人化している

この段階では、

  • トップ営業しか売れない
  • 営業資料が担当者ごとに違う
  • 商談品質がばらつく
  • SFAも定着していない

営業は「個人の能力」に依存しています。

多くの企業は、まずここを抜け出すことが最優先になります。

フェーズ2:営業が標準化される

属人化を解消するために、

  • 営業プレイブック
  • 営業資料改善
  • CRM・SFA導入
  • KPI設計
  • インサイドセールス導入

などに投資する。(いわゆる営業コンサルの領域)

日本の営業支援会社が最も価値を発揮しているのは、このフェーズだと思います。

フェーズ3:Revenue Management

営業が標準化されると、次は営業だけを最適化しても売上は伸びなくなります。

そこで重要になるのが、

  • マーケティング
  • インサイドセールス
  • フィールドセールス
  • カスタマーサクセス

を横断して売上全体を見る考え方です。

ここでRevOpsという概念が生まれます。

KPIも、「商談件数」ではなく、

  • パイプライン
  • LTV
  • NRR
  • CAC

などRevenue全体を最適化する指標へ変わります。

フェーズ4:Revenue Engineering

Revenue Managementが機能し始めると、今度はAIやAPIを活用し、営業活動そのものを設計・自動化する世界になります。

ここで登場するのがGTM Engineerだ。CRMだけではなく、

  • AI
  • ワークフロー
  • API
  • データ基盤

を組み合わせてRevenue Engineを作る仕事になります。

日本企業は今どこにいるのか

多くの企業と話していて感じるのは、日本企業の多くは、まだフェーズ1〜2にいます。

営業部門では、

  • SFAを導入したい
  • SFAを定着させたい
  • 営業を標準化したい

という相談が圧倒的に多いです。

マーケティングでも、

  • 新規リードを増やしたい
  • 展示会をやりたい
  • 広告を回したい

というテーマが中心です。

つまり、新規顧客獲得への投資は積極的に行われています。

一方で、Revenueへの投資はまだ少ない

逆に、あまり予算が付いていない領域があります。

例えば、

  • カスタマーマーケティング
  • アップセル
  • クロスセル
  • カスタマーインサイドセールス
  • エクスパンション営業
  • 新サービス開発

これらはすべて、1社からより大きな売上を生み出すための投資です。

しかし、日本ではまだ新規獲得ほど優先順位が高くないケースが多いです。

これは、Revenue Managementという考え方自体がまだ十分浸透していないからではないかと思います。

「1社から1億」を作る発想

以前、「1社から1億を作る難易度と、新規で1000万円を作る難易度は、そこまで変わらないのではないか」と考えたことがあります。

もちろん案件や顧客によるのは当然なんだけど、エンタープライズ営業では、新規顧客を獲得するには長いリードタイムと高い獲得コストがかかります。

一方で既存顧客には、信頼・実績・社内ネットワークという資産があります。

なんで、売上を伸ばす方法は新規開拓だけではないです。

  • 他部署展開
  • グループ会社展開
  • アップセル
  • クロスセル
  • 新サービス開発

これらを組み合わせれば、1社から数千万円、場合によっては1億円規模の売上を作ることもできます。
(まさに弊社でもこれに取組むために色々試行錯誤している)

Revenue Managementとは、こうした施策を組織的に設計し、継続的に実行する考え方なのだと思います。

だから日本企業に必要なのは

USで流行っているGTM Engineerを真似することではありません。

まずは、

  • 営業を標準化し、
  • Revenue全体を見る視点を持ち、
  • その先にAIや自動化を取り入れていくこと。

営業組織にも成熟度があります。

今どのフェーズにいるのかを理解せずに海外の最新トレンドだけを追っても、本質的な課題は解決できません。

我々のような営業支援会社も同じです。

最先端のAIやGTMを追うことも重要だが、それ以上に顧客の成熟度に合わせて価値提供を変えていくことの方が重要なのだと思います。

不定期で気が向いた時に更新していきますので、どうぞお付き合いください。

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原 秀一/代表取締役
原 秀一/代表取締役
株式会社セールスリクエストの代表取締役。自身が現場で培った営業ノウハウを発信。著書『インサイドセールス実践の教科書』

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