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良い営業リストを作るための思想

こんにちは。セールスリクエスト代表の原です。

日々様々な企業のインサイドセールス支援に入っている中で思ったことをつらつらと書いていきます。

商談にはなるものの受注まで繋がらない、パイプラインに乗らないなど営業がうまくいかない理由を「トークが弱い」「スクリプトが悪い」「スキルが足りない」に求めがちですが、実務の現場に入って感じるのは、もっと手前で勝負が決まっているという事実です。

それが、営業リスト

どんなに優秀な営業でも、ズレたリストに当たり続ければ成果は出ません。

逆に言えば、リスト設計が良ければ、多少荒削りなアプローチでも前に進む。

営業リストは作業ではなく、戦略そのものです。

営業リストには「2つの思想」がある

営業リストの作り方には、大きく2つの考え方があります。

① MRR(単価)起点のリスト設計

これは、「将来どれだけ売れるか」を軸にしたリストです。

  • 企業規模
  • 売上
  • 業界
  • 想定MRR

といった静的な条件をもとに、「ポテンシャルが高い企業」を並べていく考え方。

ARR最大化を考える上では必須です。

ただし前提として、

  • 今ニーズがあるかは不明
  • 検討は始まっていない可能性が高い

という状態になります。

そのため、

  • 立ち上がりが遅い
  • 「今じゃない」で終わる
  • 短期成果が出にくい
  • 商談を前進するための営業力が必要

という特性も持っています。

② トリガー起点のリスト設計

もう一つが、「今、何かが起きている企業」を軸にした考え方です。

例えば、

  • 採用を強化している
  • マーケ・営業予算が動いている
  • 新規事業・新プロダクトが始まった
  • 展示会に出展している
  • 組織変更・責任者交代があった
  • 間接競合の導入事例に掲載されている

こうした変化(トリガー)が見えている企業。

この時点で、その企業には「検討が始まり得る合理性」があります。

トリガー起点リストの特徴はシンプルで、

  • 商談承諾率が高い
  • 案件化しやすい
  • 「なぜ今連絡したか」を説明しやすい

つまり、クイックウィンを作りやすい。

クイックウィンは偶然ではなく「構造」で作る

ここで重要なのは、クイックウィンとは

「たまたま当たった営業」ではなく

「当たりやすい構造を先に作ること」

という考え方です。

BDR立ち上げ期や新施策検証フェーズでMRR起点のリストだけに寄せると、

  • 動いているのに成果が出ない
  • 現場が疲弊する
  • 評価がブレる

という状態になりがちです。

だからこそ、

  • 初期成果を作りたいフェーズ
  • 営業組織を立ち上げた直後

こうしたタイミングでは、トリガー起点のリスト設計が不可欠になります。

リストが違えば、アプローチも変わる

ここでよく起きるズレがあります。リストは違うのに、スクリプトは同じ。

これはかなり致命的です。リストとは、「相手が今どんな状態にいるか」という仮説そのもの。当然ですが、前提・温度感・聞く理由が違う相手に、同じ話し方をすれば噛み合わないですね。

MRR起点リストの場合

  • いきなり売らない
  • 課題を断定しない
  • 情報提供・仮説共有が主軸

目的は、商談ではなく想起と信頼。

トリガー起点リストの場合

  • なぜ今連絡したかを明確にする
  • トリガーを起点に会話を始める
  • 売り込みではなく整理・確認の提案

目的は、商談化と初期成果。

リスト × スクリプト × 目的。

この3点が揃って初めて、営業は機能します。

リスト作成は「企業→部門→人」までがセット

もう一つ、リスト設計で見落とされがちな視点があります。

それが、部門と人物の設計。

企業が合っていても、

  • 部門がズレている
  • 話す相手が違う

これだけで、営業は止まります。

原則、トリガーや起案は部門で起きているので

  • 採用 → 人事
  • マーケ施策 → マーケ部門
  • 営業強化 → 営業企画
  • DX → 情シス・DX推進

「どの企業か」だけでなく、「どの部門で何が起きているか」まで落とす必要がありますね。

「誰に話すか」まで設計する

同じ部門でも役割は違います。

最低限、意識すべきはこの3つ。

  • 決裁者(最終判断をする人)
  • 推進者(実務を動かす人)
  • 情報収集者(調べる人)

最初から決裁者である必要はありません。(うちの問い合わせも社内の現場担当者から聞いたのでというケースは多いですし)

ただし、最終的に誰が決めるのかを見据えずに動くと、話は前に進まないですね。

これはほぼ例外なく当てはまります。

良いリストの完成形

ここまでまとめると、「良い営業リスト」とは単なる企業一覧ではありません。

  1. どの企業か
  2. どの部門か
  3. 誰がキーパーソンか
  4. その前提に合ったスクリプトか

ここまで設計して、初めて営業はスタートラインに立つ。

おわりに

営業成果は、スキルだけで決まりません。

むしろ、誰に、どんな前提で、どう話しかけるかこの設計で8割が決まるかなと。ここは丁寧にやっていく必要があると思うんです。

リスト作成は、営業を始める前に勝ち筋を決める仕事です。

また頑張って言語化してたまに記事書きます。

不定期で気が向いた時に更新していきますので、どうぞお付き合いください。

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原 秀一/代表取締役
原 秀一/代表取締役
株式会社セールスリクエストの代表取締役。自身が現場で培った営業ノウハウを発信。著書『インサイドセールス実践の教科書』

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